はじめまして。 現役のエンジニアであり、エンジニア専門の結婚相談所「マリッジピア」の代表兼仲人も務めている「くろまめ」です。
「なぜエンジニアが結婚相談所を?」 と思われるかもしれません。私自身、数年前までは現在の活動を想像もしていませんでした。
サラリーマンのエンジニアが、なぜ結婚相談所を立ち上げるに至ったのか、その経緯と想いをお伝えします。これは、一人のエンジニアが経験し、考え、行動に移した、ありのままの記録になります。
エンジニアとしての私と婚活を決意するまで
大学で情報工学を学び、卒業後は IT 業界でエンジニアとしてキャリアをスタートしました。30歳の年、入院するような病気をしたことがきっかけで、自身の生存戦略から「人生におけるパートナーの必要性」を意識するようになりました。私が「結婚」そして「婚活」に真剣に向き合うことになったきっかけです。
エンジニアという職業柄、職場での出会いはほとんどなく、最初に試したマッチングアプリでは、メッセージのやり取りに多くの時間を費やしたものの、実際に会うというステップにはなかなか進めませんでした。「会うかもわからない相手とメッセージのやり取りをするのがしんどい」「最初にメッセージをやり取りして会うという仕組みは自分には合ってなさそう」と感じ、マッチングアプリでの出会いは自分には不向きだと判断しました。
「婚活を支えた技術」に記した婚活のリアル
マッチングアプリに見切りをつけた私は、結婚相談所での活動を決意します。私がお世話になったのは、当時「ゼクシィ縁結びカウンター(現在のゼクシィ縁結びエージェント)」という結婚相談所でした。
婚活を始めるにあたり、私はいくつかの「自分の中での決めごと」を設けました。例えば、「スタジオで撮った写真を掲載している人を選ぶ」「年齢の上限は自分の年齢プラス2歳まで」「タバコを吸わない」「初婚」といったフィルターを設けた上で、「可能な限り会う」と決めました。そして、仮交際や真剣交際に進む判断基準を事前に言語化することで、多くの出会いの中で判断軸がブレないようにし、沢山の出会いと決断に対しての心理的な負担を減らす工夫をしました。( 詳細は「婚活を支えた技術」を読んでください。 )
結果として、半年間で61人の方と「お見合い」をしました。結婚相談所の担当者から「こちらの店舗に登録されている会員の中でぶっちぎりでお見合いしている」と言われるような数でした。むやみやたらに会っていたわけではなく、自分の中で設けた基準と照らし合わせながら、効率的に出会って別れるサイクルを回すことを意識していました。
もちろん、すべてが順調だったわけではありません。プロフィール写真の印象と実際にお会いした時の印象が異なることもありましたし、お話が全く弾まないことも経験しました。「婚活を支えた技術」では、お一人おひとりとの出会いについて、当時の所感や得られた気づきを具体的に記述しています。時には、相手の言動に戸惑ったり、自分のコミュニケーションの拙さを反省したりすることもありました。
多くの出会いを経験する中で、「やはり写真やプロフィールだけで相手の人となりはわからない」と思いました。また「まずは会ってみる」ことが大事であることを再認識しました。また、事前に判断基準を決めていたことで、感情に流されることなく、自分にとって何が大切かを見失わずに活動を進めることができたとも思っています。
婚活の経験を、同じ境遇のエンジニアのために
幸いにも、61人目との出会いの中で妻と巡り会い、結婚に至りました。自身の婚活体験を「婚活を支えた技術」というタイトルの本にしてまとめ、エンジニア向けのプラットフォームで販売したところ多くのエンジニアから反響があり、「自分の経験が誰かの役に立つかもしれない」という感触を得ました。
私自身の婚活の経験から一般的な婚活市場の進め方やアドバイスが、必ずしもその人に合っているとは限らないと感じていました。
「エンジニアが、もっと自分らしく、安心して婚活に取り組める場所を作れないだろうか?」 「自分の婚活経験で得た知見や、エンジニアとしての課題解決能力を活かして、同じように悩む人をサポートできないだろうか?」
これが、私がエンジニア専門の結婚相談所「マリッジピア」を立ち上げた最も大きな理由です。
私が大切にしていること、「マリッジピア」が目指すもの
仲人として私が最も大切にしているのは、「誰かの価値観や『べき論』に会員の方を当てはめない」ことです。婚活に関する情報は世に溢れていますが、最も重要なのは、あなた自身が納得できるかどうかだと考えています。
私は、一方的にアドバイスをするようなスタイルは好きではありません。まずあなたの考えを聞きたいです。その上で、私の経験や「婚活の心得」として婚活をはじめる前に会員に読んでもらうためにまとめている客観的な情報、そしてエンジニアならではの視点(例えば、活動記録を元にした振り返りや、次のアクションプランの策定など)を共有しながら、あなた自身が腹落ちし行動できるような壁打ち相手となり婚活を進めていきたいと考えています。
結婚は人生における大きな決断の一つです。だからこそ、焦らず、自分自身と向き合い、納得のいく形でパートナーを見つけてほしいです。そして、その過程で得られる多くの気づきや学びも、あなたの人生にとってかけがえのない財産になるはずだと信じています。
エンジニアが、その特性を強みとして活かしながら、安心して婚活に取り組める環境を提供する。そして、心から「この人と出会えてよかった」と思えるパートナーシップを築くお手伝いをすることが「マリッジピア」の、そして私自身の使命です。
最後に
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
エンジニアとしての私、婚活を経験した私、そして結婚相談所の仲人としての私、立場は異なりますが、根底にあるのは「課題を分析し、解決策を見つけ、実行する」というエンジニアとしての姿勢と、「婚活界隈にはびこる『べき』に疲弊しているエンジニアを私の経験や知見をもって救えるのではないか」という想いです。
もしあなたが、婚活の一歩を踏み出すのに悩んでいるなら、あるいは、これまでの婚活の進め方に疑問を感じているなら、一度お話してみませんか?