大学時代同期と忘年会しているときに、 「婚活本を書いてみたので興味があったら買ってみてね。 売り上げは来年生まれる子どもの紙オムツ代になります。」 と言ったところ、一人が書籍を買ってくれて、読んだ感想までくれました。
婚活というキーワードの書籍のせいなのか、 ほとんどは「購入されました」という無機質なメールが来る状況の中、 購入・感想ともに強制したわけでも、依頼したわけでもなく、 「良かった」という言葉と共に結構なボリュームの感想をくれたので、 うれしくなり、本人に許可を取り内容を掲載しています。
婚活を支えた技術
2020年の年末に「くろまめ」含む大学時代の同期とオンラインでの忘年会を行った。 その際に、以前から話として聞いていた、 婚活の際の知見をまとめたものを本として発売したというので、 その場で「婚活を支えた技術」を購入し、オンライン忘年会の終了後から読み始めた。 2時間弱で読み終わり、読んでみて読みやすかったのと、 その時に想起された久々の感情を嬉しく思い、感想を残したいと思った。 本書を読んだ感想を一言で表すなら「良質な知見」である。 冒頭で本書についての思い、婚活に対する方針、 戦略について書かれていて、次に5.16構成が示され、 それに則ってそれぞれが記述されていたので非常に読みやすかった。 それにしても、これだけマメに記録されているのはとても素晴らしいことだと思う。 私はなんに対しても不精なのでこれほど記録する気力はわかないであろう、羨ましい才能である。 私自身も社会人としてそれなりの経験があるが、 この手の人付き合いで疲弊した記憶もあるので親しみを持って、読むことができた。 私自身、マッチングサービスや婚活サービスを利用したことは無かったので、 サービスの構成そのものも非常に興味深かった。 自己の感覚のモニタリングとその差異を埋める方法、 スタンスとその表現方法、 他者との付き合い方、切り替え方、割り切り方、 他者と付き合っていくために必要な資質、 軸があることにより、濁りのない判断と回答を行えている様を書籍から読み取った。 その他には、著者の水族館好きがわかり、新鮮だった。 私は最近、妻の影響で各地の水族館に行く機会があるので、 今度水族館について話を広げて見たいと思った。
もしエンジニアが「婚活を支えた技術」を読んだら
「婚活を支えた技術」が「良質な知見」であるならば、 本書は前書に書かれている知見を著者以外で適用した事例集というところである。 「婚活を支えた技術」を読んで、 どうせ著者の体験記で私には合わないと判断した人は、 本書を読んで自己にスキームを適用する際のヒントを得てほしい。 第4章「妻」では、 著者の妻側視点で婚活に対しての感想が書かれており、 異なるジェンダーから婚活の検証が行われており、 それによって本スキームの有用性を感じ取ることができる。 私は著者の奥さんと3人で食事をする機会があったが、 初対面ということもあり、そこまで掘り下げた会話もなかったので、 奥さんに関する記述は興味深かかった。 今後もし著者の奥さんにお目にかかる機会があれば、 婚活含む以外の部分の話を掘り下げて聞いてみたいと思った。
二冊を通しての感想
私も過去の経験から目的とした 他者とのコミュニケーションについて疑問に感じることがそれなりにあったが、 本書で書かれている体験に触れ、その疑問についての論点が明確になったと思う。 今年は、新型コロナウイルスというものが流行し、 仕事も在宅に切り替わったため家族との時間も増えたが、 そのせいで、パートナーといるのが窮屈に感じたり、 疲弊することがあると聞いた例がいくつかあった。 私にとっての妻は、対外的に誇るステータスではなく、 人生をともに歩んでいくための戦友であり、 パートナーであると考えているため、 そこに主眼をおいた著者の戦略は共感できるものが多かった。 自己の中に芽生える感情に対して目的を決め、 目標をセットしそこに対して行動していく...。 文字にすると平易ではあるが、 これを実行するのは多くの人には案外、 難しい課題なのかもしれないと日程決めやその後の返信の反応を見て思った。